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歯科衛生士の初任給
みんないくらくらいもらってる?気になる歯科衛生士の初任給
これから歯科衛生士として働こうと検討している方にとって気になる“給料の相場”
せっかく歯科衛生士という決して簡単ではない資格を取得するわけですから、世間一般のOLやサラリーマンよりは高い初任給をもらえるのではないかと期待する人も多いでしょう。
今回は、歯科衛生士がもらえる初任給についてまとめました。
さっそくご覧ください。
そもそも初任給とは?
はじめに、初任給という言葉について説明します。
初任給とは学校を卒業後に新卒として採用された人が、入社して最初にもらう給料のことを指します。
また、初任給は基本給に各種手当が含まれた金額となっています。
この時点ではまだ所得税など、給料から差し引かれるものが少ないため「意外と貰えるな」と思う人が多いのですが、初任給以降からはしっかり各種税金が差し引かれるので、初月から使いすぎないように注意しましょう。
そもそも手取りとは?
初任給は給料から差し引かれる項目が少ないとはいえ、今まで家族の扶養の中で生活を行っていた学生が正規雇用となる事で家族の扶養からはずれて自立した大人になるのです。
もちろん初任給からも厚生年金や社会保険、所得税は差し引かれます。
そのため給料明細に書かれている「総支給額」と実際の「手取り」は金額が異なることも覚えておきましょう。
この「手取り」が、給料日に銀行口座に振り込まれるということになります。
初任給と基本給の違いはなに?
「初任給」という言葉があるくらいなので、もちろん初月にもらう給料と翌月以降の「基本給」には、もらえる金額にも差があります。
初任給と基本給の違いは、基本給は各種手当(残業手当・通勤手当・役職手当など)が含まれていない、給料の基本となる賃金で最低限もらえる金額です。また、初任給はその基本給に各種手当(残業手当・通勤手当・役職手当など)が含まれた金額で、なお且つ学校卒業後に就職して初めてもらう給料です。
歯科衛生士の初任給の変動と傾向
歯科衛生士の初任給は、2017年時点で20万3500円という結果がでています。
(参照:厚生労働省の賃金構造基本統計調査最新版)
さらに遡り、2016年の歯科衛生士の初任給額を調べてみると21万8200円でした。
2017年と2016年を比較すれば1万4700円減少したことがわかります。
一見、歯科衛生士という職種そのものが不景気の影響を受けているのかと感じますが、過去5年間(2017~2013)の平均初任給額を調べてみると、平均は20万5540円。
2017年の初任給額と比べても、その差額は2040円とほとんど変わらないのです。
よって、初任給額は2016年より減少傾向にありますが、平均額に大きな変動はないので「歯科衛生士の初任給が減少傾向だ」と焦る必要はありません。(※1)
また、歯科衛生士の給与・年収についてもまとめていますので気になる方はご覧ください。
(出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査最新版」)
学歴別にみた初任給の平均額とは?
初任給の変動と同様、気になるのが学歴別で異なる初任給の金額ではないでしょうか。
厚生労働省から発表されている「令和元年賃金構造基本統計調査結果」によると、2019年の歯科衛生士を含む、医療・福祉の学歴別の初任給額は次のようになります。(※2)
(出典:厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査結果」)
歯科衛生士も、他の職種同様やはり学歴を重ねれば重ねるほど初任給額は高くなる傾向があります。
また、全体的な学歴別の初任給額も「令和元年賃金構造基本統計調査結果」から比較してみましょう。
高校卒の場合の初任給
高校を卒業後、すぐに就職した人の初任給額は平均16万7400円となっており、その中で男性は16万8900円、女性は16万4600円でした。
前年度の初任給額の平均は、16万5100円で男性は16万6600円、女性は16万2300円でした。前年度と比較してみると、1.4%増加しています。
いずれにせよ、高校卒業と同時に働くとなると歯科衛生士の初任給は平均並みということになります。
専門学校・短大卒の場合の初任給
専門学校や短大を卒業後、就職した方々の初任給額の平均は、18万3900円となっており、その中で男性は18万4700円、女性は18万3400円でした。
前年度の初任給額の平均は18万1400円で、男性は18万2900円、女性は18万400円でした。前年度と比較してみると、全体では1.4%増加し男性は1%増加、女性は1.7%増加していました。
高校卒で働き始めた人と違い、専門的な知識を得てから就職するとなれば歯科衛生士の初任給は平均以上という結果に。
歯科衛生士を目指すなら最低限、専門学校や短大は出ておくべきといえるでしょう。
大学卒の場合の初任給
4年制大学を卒業後、就職した人の初任給額の平均は、21万200円となっており、その中で男性は21万2800円、女性は20万6900円でした。
前年度の初任給額の平均は、21万200円で男性は21万100円、女性は20万円2600円でした。前年度と比較してみると、全体では1.7%増加し男性は1.3%増加、女性は2.1%増加していました。
4年制大学を卒業した歯科衛生士と比較すると、僅差で歯科衛生士が平均以下という結果に。
しかし、歯科衛生士を目指す人のほとんどが専門学校卒業後の就職であるため、母数が少ないことも平均を下回った理由に影響しているのでしょう。
職業別にみた初任給の平均額とは?
前述のとおり、歯科衛生士の初任給額は20万3500円ですが、他の職業はどのくらいの金額をもらっているのかも気になりますよね。
そこで、次は近年の新卒者に人気の職種(※自社調べ)と歯科衛生士の初任給額を比較してみましょう。(※2)
(出典:厚生労働省「賃金構造基本統計調査最新版」)
この結果から、歯科衛生士の初任給額20万3500円を比較すると、1万3591円歯科衛生士の方が初任給の平均額が高いという結果になりました。
初任給の平均額はなぜ増減するのか
一般財団法人労務行政研究所の、2021年の新卒者を対象に行われた平均初任給額の調査では、高校卒17万2049円、短大卒18万3680円、大学卒21万3003円という結果が出ています。
同じく、前年と同一企業で、2020年の新卒者の平均初任給額を調査したところ、高校卒17万1496円、短大卒18万3166円、大学卒21万2466円となりました。前年と初任給を比較してみると、全学歴において0.3%上昇していることがわかります。
初任給の金額はその年によって変動がありますが、2021年はほぼ前年据え置きという結果でした。
もちろん、各歯科医院によって給料が上がるところもあれば、下がるところもあるというのは当然です。
しかし、平均額の増減は基本的に世間の動きに大きく左右されます。
たとえば、2009年はリーマンショックの影響で、世界的な不況になり初任給の引き上げ率が大幅に下がり、2013年まで初任給の上昇率は10%を切っていました。
しかし、2014年に輸出業を中心とした企業の業績回復や、デフレからの脱却に向けた賃上げの政労使合意などの影響で、2014年・2015年と2年連続で上昇し39.9%まで引き上げ率が上がりました。
2016年・2017年は低下したものの、2018年は39.7%まで上昇し2015年の次に高い引き上げ率となりました。
このことから、初任給の平均額が増減する理由は国における不況の程度によって大きく左右されるということが分かります。
嬉しい初任給!多い使いみちベスト5
ここまで難しいデータをいくつかご紹介しましたが、新社会人として初めてもらう初任給です。
「何を買おう」「どこに出かけよう」などワクワクしながら使いみちを考えている人も多いのではないでしょうか。
そこで、デンタルワーカーへ登録しているベテラン歯科衛生士数名に協力いただき、過去初任給をどう使ったのかを聞いてみました。
(デンタルワーカー調べ)
アンケート調査の結果、初任給の使いみちで一番多かったのは貯金。
次いで生活費と、あまり贅沢をせず実用的に使うことを選択する人が多いということがわかりました。
なかには、親への感謝の気持ちを込めてプレゼントや食事をご馳走するなど、親孝行に使ったというエピソードも。
いずれにせよ、初任給は人生で1度の特別な給料です。
先輩歯科衛生士の意見を参考に、有意義に使ってくださいね。
初任給で会社を判断しない方がいい理由
歯科衛生士の平均初任給額は20万3500円(2017年)ですが、歯科医院によって提示している金額は様々です。
就職を決める条件の中で、初任給の金額が気になる方も多いと思います。
ですが、初任給の金額で会社を判断すると後々後悔することになるかもしれません。
なぜなら、冒頭で述べたように初任給の金額には各種手当が含まれており手取り金額と異なることや、人材確保のため敢えて初任給額のみ高く提示しているところも稀にあります。
また、初任給が高くても基本給が低い、昇給がないといった場合だと、入社後の昇給が難しくなります。
そうならない為にも、就職の条件として注目すべきは基本給の金額や昇給の有無、そして職場環境です。
就職活動の時点でしっかりと条件面や職場環境などをリサーチし、自分の希望条件に近い職場を選択しましょう。
デンタルワーカーでは、入社後「ここに就職してよかった」と思えるように就職のプロが全力でお手伝いをいたします。
ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。
【参考サイト】
※掲載情報は公開日あるいは2022年01月04日時点のものです。制度・法の改定や改正などにより最新のものでない可能性があります。